News - 10 April

Applus+ IDIADAが車両ダイナミクスと乗り心地の統合開発に Hyperdockによるシミュレーションプラットフォームを採用したことを発表

スペイン(サンタオリーバ)、2025年4月10日 VI-gradeは、世界中の自動車業界に設計、エンジニアリング、試験、ホモロゲーションサービスを提供する大手企業Applus+ IDIADAが、同社のサンタオリーバ施設に設置されている既存のDiM250ドライビングシミュレータのアップグレードを決定し、その機能を高周波振動の快適性とNVH開発に拡張すると発表しました。

この次世代プラットフォームの中核を担うのが、VI-gradeのHyperdockです。Hyperdockは、ドライバーのタッチポイントに精密に調整された加振器を装備した軽量モジュール式コックピットです。ダイナミックドライビングシミュレータのDiM250と組み合わせることで、高忠実度の車両モデルから正確なリアルタイムの加速度フィードバックを実現し、エンジニアは設計の初期段階から操縦性、快適性、NVH性能を同時に評価することができます。このDiM250ドライビングシミュレータの進化した構成は、2025年後半にIDIADAのプルービング・グラウンドで世界中の自動車メーカーに提供される予定です。

Applus+ IDIADAのSenior Manager Vehicle DynamicsであるGuido Tosolin氏は、次のように述べています。
「これまで自動車エンジニアは、バーチャルシミュレーションによって操縦性やステアリングの開発は進んだものの、乗り心地やNVH、特に二次的な乗り心地の領域では、実車による試作試験を行う前に最適化することが難しいという大きな課題に直面していました。このプラットフォームは、この長年の業界の問題を解決します。」

新システムは、複数の先進技術を単一のシミュレーションループに統合:
  • 高周波伝達関数モデルと組み合わせた高精細リアルタイムマルチボディ車両モデル
  • 包括的な車両NVHモデルの作成と音響フィードバックのためのVI-gradeの最先端VI-NVHSimシミュレータソフトウェア
  • 数百自由度の複雑なフルビークルモデルをサポートする強力なConcurrent Real-Time(RT) 搭載マシン

総合的なバーチャル開発環境は、自動車メーカーに3つのメリットを提供:
  1. First-time-right プロトタイプの作成により、コストのかかるイテレーションを削減
  2. 操縦特性と快適特性の同時最適化
  3. 実車プロトタイプを製作する前に、振動フィードバックによる正確な主観評価
このソリューションは、ブッシュ、サブフレーム、ボディシステムなど、従来は後期のテストまで検証が困難であった、リードタイムが長く構造的に重要なコンポーネントの最適化に特に有効です。
VI-gradeのVice President Sales EMEA and North America であるAlessio Lombardi氏は、次のように述べています。

「IDIADAへのこのシミュレーションプラットフォームの導入は、同社がすでに運用しているDiM250シミュレータの飛躍的な進化を意味します。また、車両開発の最前線にフルスペクトラムシミュレーション能力をもたらす重要な前進でもあります。この成功は、業界全体における人間中心のシミュレーションに対する強い勢いを反映したものであり、IDIADAが最先端のエンジニアリングサービスをグローバルな顧客ベースに提供することを支援できることを誇りに思います。」

このコラボレーションと技術の詳細については、IDIADAがVI-grade主催の2025 ZERO PROTOTYPES Summitにパートナーおよびスピーカーとして参加する際に発表する予定です。
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